2001.12.01
「辛かったけど充実した毎日 - さらにビジネスモデルの成熟を」
エンジニアtype (日本)「ご近所コミュニティ」に役立つケータイ・サービスを実施
エンジニアとしてインドで仕事をしてきたニラジ・ジャンジ氏(30)の転機は、留学だった。JAIMSという経営学系の留学プログラムに参加し、その後来日してコンサルティング・ファームへ。ITと経営戦略に携わりながら、自分の進むべき道について考えたという。
「自分の経験を生かして何ができるか、ずっと考えていました。イマヒマのアイデアが浮かんだのは、99年の3月頃。散歩しながら『このあたりに誰か知り合いがいるはず』と思ったんです」
その年の暮れには、システムを構築してサービスを始めた。会社も辞めて、まずは無給のスタートだった。その1年後には米国AOL(現AOLタイムワーナー)からの出資も受け、事業は第2段階に入った。今年3月には、iモードの公式サイトにも指定される。
「会社設立以来、辛かったけど、とても充実した毎日でした。いまは、これをより成熟したビジネスモデルにすることを考えています」
日本では、40万人の会員を獲得したが、今度は同様のサービスを海外でも展開する。まず11月には、スイスで「イマヒマ」が提供されるという。スイスで成功すれば、欧州の近隣諸国、そして米国への進出も視野に入る。
1971年生まれ。デリー大学で電気工学を専攻し卒業後、93年にエンジニアとしてシーメンスに入社。1年後にユニシスに転職。94年に退社、JAIMS(Japan-America Institute of Management Science)のプログラムでハワイ大学に学ぶ
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95年、米国系大手コンサルティング会社へ(正式入社は翌年)。経営コンサルティング部門に配属され、ITと経営戦略、商品企画、海外展開、Eコマースなどに関するプロジェクトに携わった。99年12月に退社
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知人と2人でシステムを構築し、99年12月からイマヒマのサービスをiモードの勝手サイトとして提供(2001年3月より公式サイト)。2000年5月にイマヒマを設立し、社長に就任する。現在の社員数は15人
(口絵説明)
イマヒマは携帯電話を使い、近くにいる友人の動向を互いに知ることのできるサービス「イマヒマ」を提供。入力した情報は、自分の許可した相手だけが見ることができる。iモードの公式サイトとなったほか、このサービスはJ-Sky、EzWebにも対応する。登録ユーザー数は、すでに40万人を超えた